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山里の小さな、小さな家

都心から祖父の地へ移住、山と栗畑を含む広い土地にちいさい、小さい家を実現した。岐阜県明智町 木造二階建て 延床46.30㎡

私達の事務所を訪ね、小さな家を設計してください、、、と。小さな提案プランを三つ用意したら、そのなかでも一番小さいプランをニコッと笑って選びました。その潔よさは、自然とともにある簡素な暮らしへの思いがあってこそ。住みながら、テラス、薪置場、差し掛け庇、そして小さな小屋をも自作、小さい家でも、のびやかな暮らし。

エピソード

畑のなかに ちいさな家

 小ささを いつくしみ、 簡素さへのきっぱりとした考え、 ご夫婦の暮らし。  東京の暮らしから この美しい山里が好きで祖父の代の土地にもどろうと、水源の山 栗園になった田 広い畑、ここに移り住むために近くの里山に暮らす私達を訪ね、計画はスタートした。3つ 小さな家のプランを 提案すると、にっこり笑って「これ!」と選んだのはいちばん小さな家。小ささを いつくしみ簡素さへのきっぱりとした考え新しい暮らしは スタートし、住まいを 訪ねた。農的な暮らしをささえる 簡潔な里山動線 心に無垢な、 里山時間が流れる。

特集掲載 住まいネット+岐阜 VOL.19 特集掲載 季刊誌「住む。」 季刊春 NO.21 から抜粋

小さな小さな家を訪ねました。 ・私達の仕事・ 桜が満開の頃、岐阜県明智町の里山に住む堀さんから 久しぶりのお便り、家の大きな窓から見える桜がきれいです、 タケノコの季節ですよ、とお誘いを受けました。 堀さんご夫婦と出会い、敷地をはじめて訪ねたあの頃、 桜と向こうの山を望める窓があったらと、まだ何もない敷地で たたずんで話し合ったのは、6年前のことでしょうか、工事が進みこの場所に家が姿をあらわして、そして希望だった窓が出来たとき、どんなに喜んでくださったことか、堀さんご夫婦がこの窓の風景とともに、新しい暮らしをはじめることを思うと、私たちもとてもうれしかったのです。ずっと昔からこの地に住む大きな桜、春になったらこの大きな窓に映る風景はどんなにきれいしょうね、見てみたいナ、と言ったひとことを堀さんは、ずっと覚えていてくださったのだと思います。家が完成し、来る春の幾度かの便りで桜の様子を伝えてくださったのですが私達がその季節に忙しくして今まで機会を逃していたのです。今年の春は、なんとしてもと思い、久しぶりに訪ねることができました。

堀さんご夫婦のにこやかな笑顔、再会の喜び、大きな桜の大木は花を散らさずに待っていてくれました。寒さで霜が下りた日もあって、少し色があせてもいたのですがそれでも見事な桜でした。静かな里にこうして何年も春を迎え桜はただじっと静かに咲き続けてきたのかと思うと、かつてご祖父の暮らしたこの地に新しく堀さんご夫婦が住もうと決心した時、きっとこの桜もまわりの風景もふたりをやさしく迎えてくれたのだろうとの思えるのです。今では近くの隣人のおばぁちゃんもやって来て堀さんの窓辺をゆっくり楽しみ、お茶を楽しまれるそうです。こんなにいっぱい自然があるのだから、小さな家でかまいませんとおっしゃった。その後の様子は、山から水を引き、畑を開墾し土を育て野菜の収穫、風呂を薪で焚く(薪給湯機),東京から友人が大勢泊まりにやって来て、デッキにテントを張って過ごした様子など、私達もまた里に住み互いにそうそうと出来事のあれこれで話が弾みます、アカショウビンがやってきたことで野鳥の本を開いては、いつまでも話はつきません。計画の頃、小さい家の三案の中からいちばん小さな家をにこにこして祐子さんが選んだことが今でも忘れられません。今も「私たちはこの家でじゅうぶん、今まで不自由を感じたことありません、快適に過ごしていますよ」と感謝の言葉も頂いて、家の広さってなんだろうと考えさせられました。堀さんご夫婦のさっぱりとした暮らしぶり、ほんとうに大切なものを求める暮らしが素晴らしいのだと思えるのです。コーヒーが大好きな晃さんが台所に立つと手つきはまるで喫茶店のマスターです。おいしい香りが8畳ほどのダイニング・リビング・キッチンで一室の部屋にひろがります。

計画で考え話し合ったことは、家はじまり、ここでの暮らしを実現するために最小限でよいと決めました。自ら作れるものは自分たちの手でつくる。

住み始めてあれこれ必要と思われるものをゆっくりと自身の手でつくり実現する。それがまわりに展開できるような可能性を含めた計画でもありました。それを堀さんたちがどのようなアイデアでプランを広げてゆくのか、私たちもその後をわくわくした気持ちで訪ねたのです。玄関までの手作りのアプローチでは、自然に増えたムスカリの花たちが迎えてくれました。薪作りの作業場は、山仕事をする晃さんらしく効率よいアイデアで組んでありました。下足箱兼ベンチ、薪入れなど見ていると手作りの楽しさが伝わってきます。デッキの手すりにはバラが窓辺の前にはカツラの苗木が一本植えられていました。堀さんご夫婦が住むこの小さな家の広がりは私達の想像を超えたものでした。設計した家がこんなにも大切にされいる、私たちにとっても至福に包まれたひとときでした。

季刊誌「住む。」no,21 2007 spring 号 その頃の堀さんご夫婦の様子は、 「小さな小さな家」で特別企画掲載されています。

私(SIMA YOSINOBU)がはじめて手にしたのは、小学生の頃、名作バージニア・リーバートン作 絵本「小さな家」岩波書店 をご存知でしょうか、小さいけれどリンゴの木に囲まれた丘に、愛され続けて建っている、小さな家は思うのです。お日様、星、月がいつもそばにいる、ヒナギクが見える。リンゴの木がゆれているやっぱり田舎はいいナと、、、、、

 

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