広い土地に、ゆったりと簡素な暮らしで山里に移り住む家。これから畑と、庭づくりがはじまる、必要なものだけで暮らす。実現したい暮らしの土地を決意し、ふたりは、ほんとうに必要なものだけで暮らす考えを持っていました。設計では必要充分な小さな家について細やかに話し合いました。
自然に寄り添う家、建設中も、敷地の一角の畑で野菜づくり。暮らしに必要なものは、時間をかけて、試行錯誤を重ね、つむぐこと。薪ストーブのある暮らし、ダイニングリビングに合わせたヒノキ材のテーブルと収納ベンチ、シンプルな木の家、コンパクトな計画、オリジナルなヒノキ材のだいどころ、天板はフィオレストーン、ロフトのある寝室、屋根裏には、落ち着いた空間、小窓からは、畑が見えるのです。
必要充分なスペースに囲まれ、選びに選んだものだけがある。ここには何よりも里の自然がある。そしてやさしく迎えてくれた近隣の方たち、萩野の山里。住む前から通いつづけ、田んぼづくり、地域の方々に支えられて、ここに住む家ができたのです。三角屋根の煙突には薪ストーブの煙がゆっくりとたち昇る。新しい暮らしを創り出しながら考える、山里に移り住む人、ここに幸せのかたちのひとつがある。